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ところで、こうして行列に並んでまでも、大きな毛ガニを求める方がいらっしゃる反面、毛ガニはそんなに沢山捕れていないというのが現状のようです。
しかも大きな茹でたての毛ガニを手に入れるのは至難の業。
この日も、やっと手に入れたのは、キャス冷凍の毛ガニでした。
そう、今は 『キャス冷凍』 が出来るので、捕れた毛ガニを茹でた後、キャス冷凍しておけば、いつでも解凍して美味しい毛ガニを頂くことが出来るのです。
ご存じでしたか?
これは 『セルアライブシステム冷凍(Cells Alive System冷凍)』 と言って、頭文字をとって『キャス冷凍』 というのですが、従来の冷凍技法による食品の凍結融解に伴う食味の低下を大幅に低減することを可能にした冷凍技術のことらしいです。
冷凍する時、水が徐々に氷に変わるので、結晶化して膨張した氷が細胞膜を傷付け、ひいてはこれを解凍する時、その細胞膜の傷から水分や栄養分が流れ出して、足が損なわれるらしいのですが、キャス冷凍は、水を瞬時に凍らせることで氷晶化を防ぎ、細胞膜を無傷に保つことが出来るので、味が損なわれないということです。
素晴らしい!
最近では、医療の移植現場でも応用されつつある技術なのだとか…。
色々考えると奥が深そうですが、とりあえず美味しい毛ガニが頂けるということで、満足している私です。
もっと漁獲高が上がることが望まれますが、末永く頂くためには、「育てる」 ということも大切だと思いますから、そこのところはプロの漁師さんにお任せするということで、今年も無事に毛ガニを手に入れることが出来てホッとしている年の瀬です。
皆さまにも、心穏やかな年の瀬が訪れますように、心よりお祈りしています。 (※百)
平成30年12月29日
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